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薪ストーブの年間スケジュール:薪割り・煙突掃除・点検はいつ何をする?

薪ストーブ図鑑 編集部2026年10月13日 更新約6分で読めます
紅葉の季節、屋根に煙突のある家の横に薪棚が並ぶ
薪ストーブの1年は、冬〜春の薪づくりと焚き納め後の手入れが山場です
結論
  • 薪ストーブの年間スケジュールの軸は薪づくり。「今年割った分を、再来年の冬に燃やす」と考え、冬〜春に割って夏に乾かす。
  • 煙突掃除は焚き納めの直後(温暖地は4月、寒冷地は5月ごろ)。秋は点検と試し焚き。
  • 導入して1〜2年目は、乾いた薪を買うのが前提。

薪ストーブの年間スケジュールは? シーズンはいつからいつまで

1年の山場は2つだけです。冬〜春の薪づくりと、焚き納め直後の手入れです。夏は薪が乾くのを待ち、秋に点検して火を入れます。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 寒冷地(長野・東北など) ①焚くシーズン 焚く日が減る ②原木の入手・玉切り ③薪割り・薪積み → 2冬先のシーズンへ ④乾燥(屋根の下で) ⑤焚き納め後の手入れ (煙突掃除・本体清掃・部品発注) 焚き納めの直後に ⑥点検・試し焚き 温暖地(関東〜九州の平野部) ①焚くシーズン 4月上旬まで薄く ②原木の入手・玉切り ③薪割り・薪積み → 2冬先のシーズンへ ④乾燥(屋根の下で) ⑤焚き納め後の手入れ (煙突掃除・本体清掃・部品発注) 焚き納めの直後に ⑥点検・試し焚き 焚くシーズン 薪づくり 乾燥 手入れ 点検 今年割った薪は再来年の冬に燃やす(乾燥1〜2年) 北海道は寒冷地をさらに2〜3週間前後に広げる
図:薪ストーブの12か月の作業カレンダー(寒冷地と温暖地)

焚く期間は、地域で2か月ほど違います。温暖地(東京・大阪の平野部)は11月中旬〜4月上旬の約4.5か月です。寒冷地(長野・盛岡など)は10月下旬〜5月上旬の約6か月、北海道は約7か月になります。気象庁の平年気温をもとにした、この図鑑の目安です。

薪割りの時期はいつ? 冬〜春に割って再来年の分にする理由

乾いて灰色になった薪と、割ったばかりの白っぽい薪が並ぶ薪棚
薪棚には「今冬に燃やす分」と「乾燥中の分」の2年分が並びます。

広葉樹の薪が含水率20%以下(=水分が重さの2割以下)まで乾くには、1〜2年かかります。日本暖炉ストーブ協会も1〜2年以上の自然乾燥を勧め、使う冬の薪は前年のうちに用意するよう案内しています。

たとえば4月に割った薪をその年の冬に燃やすと、乾く期間は半年ほどです。煙と煤が増え、煙突も汚れます。だから「今年割る薪は再来年の冬の分」と考えます。

作業は次の順で進めます。

  1. 12月までに、原木(=割る前の丸太)の入手先と量を決める。
  2. 1〜3月に、炉に入る長さに丸太を切る(玉切り)。
  3. 春までに割って、屋根のある薪棚に積む。

原木は、木が葉を落とした11〜2月に伐られて出回るのが一般的です(日本特用林産振興会の報告書)。春までに積めば、梅雨と夏をまるごと乾燥に使えます。

秋に割る方法もあります。長野県の手引きは、秋に割った薪を1年乾かして翌年の冬に使う例を紹介しています。暑い夏を避け、涼しい秋〜冬に割ると作業も楽です。

こんな人に向く:原木が冬に手に入るなら冬〜春割り、秋に手に入るなら秋割りで構いません。大事なのは、割ってから燃やすまで1〜2年空けることです。

冬の玉切りは足元が凍りやすい時期です。チェーンソーを使うときは防護ズボンと保護メガネを着け、1人きりで作業しないでください。

煙突掃除の時期はいつ? 焚き納めの直後にやること

煙突掃除は、秋ではなく焚き納めの直後が適期です。煤(すす)が湿気を吸うと、梅雨のあいだに本体や煙突がさびやすくなるからです。BE-PALの実践記事でも、4月中旬に焚き納めて5月の連休に手入れする流れが紹介されています。

最後に焚いた日から2週間以内に、次を済ませます。

  1. 煙突を掃除する。
  2. 炉内の灰をすべて出す。
  3. ガスケット(=扉のすき間をふさぐパッキン)とガラスを点検し、傷んでいれば部品を注文する。

輸入品の部品は、取り寄せに時間がかかることがあります。春に頼めば秋に間に合います。夏は、ダンパーと空気レバーを開けて炉内に空気を通すと、結露によるさびを防げます(ダッチウエストジャパン)。

薪のほうは、放っておいても乾く時期です。梅雨前に薪棚の屋根を直し、夏の終わりにその冬の分を軒下へ移しておきます。

秋の焚き始め前に何を点検する?

焚き始めの2〜4週間前に、次を確かめます。

  • 煙突の先に、鳥の巣や落ち葉が詰まっていないか。
  • 春に頼んだ部品が付いているか。
  • 一酸化炭素警報器の電池が切れていないか。
  • 焚き付け用の細い薪がそろっているか。

最初の火は小さめにして、少しずつ温度を上げます。夏のあいだに、煙突や耐火レンガが湿気を含んでいるからです。

新品のストーブは、説明書どおりの慣らし焚きが要ります。たとえばダッチウエストジャパンの取扱説明書(オークウッド)は、200℃を超えない小さな火を3〜4回繰り返すよう指示しています。

数年に1度のメンテナンスは何をする?

毎年の煙突掃除に加え、数年に1度は専門家に本体と煙突をまとめて見てもらいます。長野県の手引きは、3〜5年に1度のフルメンテナンスを目安にしています。

触媒式のストーブは、触媒の交換も必要です。交換の時期は機種で違うので、取扱説明書で確かめてください。季節ごとの手入れの細かい手順はシーズン前後のメンテナンスで解説しています。

薪ストーブは1年でどれくらい手間がかかる?

シーズン中の日課は、薪運び・焚き付け・灰出しで1日10〜25分ほどです。

薪づくりの時間は、薪の量にほぼ比例します。米国の研究団体Low Technology Instituteの計測をもとに試算すると、原木から作る場合、積んだ薪1㎥あたり約3.5〜5時間です。

夜だけ焚く家なら、薪づくりは年に10〜20時間ほどです。寒冷地で24時間焚く家は、40〜50時間が目安になります。乾燥薪を買えば、この時間はゼロです。

導入1年目のスケジュールはどう組む?

導入した年は、乾いた薪の在庫がありません。次の順で進めると、3年目に自分の薪で冬を越せます。

  1. 1年目の冬の分は、乾燥薪を買って確保する。
  2. 同じ冬に原木を手配し、春までに割って積む。
  3. 2年目の冬も、足りない分は乾燥薪を買う。
  4. 3シーズン目から、自分で割った薪に切り替える。

導入費用には、この2冬分の薪代も入れておきましょう。必要な量はひと冬に必要な薪の量、入手先は薪の入手方法、掃除の手順は煙突掃除の方法と頻度で解説しています。

よくある質問

薪ストーブはいつからいつまで焚きますか?
地域で違います。温暖地は11月中旬〜4月上旬の約4.5か月、長野や盛岡などの寒冷地は10月下旬〜5月上旬の約6か月、北海道は約7か月が目安です。
夏に割った薪は、その冬に使える?
針葉樹や細く割った薪なら使える場合もありますが、広葉樹の太い薪は乾き切らないことが多いです。その冬の分は乾燥薪を買い、夏に割った分は翌々年用にしましょう。
週末だけ使う別荘でも、煙突掃除は毎年必要?
使う量が少なければ2年に1回とする専門店もあります。ただ湿った薪を焚いた年や、煙の引きが悪くなった年は掃除を。長く使わなかった後は鳥の巣も確かめます。
雪国で、真冬に薪棚から運ぶのが大変です。
秋のうちに1〜2週間分を玄関や軒下へ移しておくと楽になります。室内に置くのは2〜3日分にとどめると、虫や湿気の持ち込みも抑えられます。
図鑑で、実際のストーブを比べる526機種を見る

あわせて読みたい

出典・参考資料

  1. 薪の種類と入手方法(一般社団法人 日本暖炉ストーブ協会)
  2. 乾燥した薪の確保が最優先(かわはら薪ストーブ本舗)
  3. 自分でできる!薪ストーブの掃除&メンテナンスの方法(BE-PAL)
  4. 薪・ペレットストーブブック p03-04(長野県)
  5. 過去の気象データ 平年値(東京・長野・札幌・盛岡・大阪)(気象庁)
  6. 令和3年度 特用林産物(薪)に関する情報の収集・分析・提供 報告書(日本特用林産振興会)
  7. WOODSTOVE 取扱説明書 オークウッド(ダッチウエストジャパン)
  8. メンテナンス(ダッチウエストジャパン)
  9. Firewood: Saw and Axe vs. Chainsaw and Splitter(Low Technology Institute)
  10. 煙突掃除の頻度は?(かわはら薪ストーブ本舗ブログ)
  11. 薪割りをぐっと楽にするコツとオノの使い方(マイナビ農業)

価格・料金・制度は2026年10月13日時点で編集部が確認した目安です。設置の可否や離隔距離は、必ずメーカーの施工説明書と所轄の消防署で確認してください。