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薪ストーブの薪はひと冬に何立米・何束いる?1日の量と使い方別の目安

薪ストーブ図鑑 編集部2026年10月13日 更新約6分で読めます
家の横に設けた屋根付きの薪棚に、割った広葉樹の薪が高さ1.2mほどに積まれている
ひと冬分の薪は、使い方によって層積1〜10㎥と大きく変わります
結論
  • 薪ストーブの薪の量は、延床35坪ほどの家で夜だけ焚いてひと冬約2〜3.5立米(約170〜250束)が目安です。
  • 24時間メイン暖房にすると約7〜10立米。量を一番左右するのは焚く時間です。
  • 薪は乾かす期間がいるので、置き場は2年分で考えます。

薪ストーブは1日に何kg・何束の薪を使う?

まず1日の量から考えると、イメージがつかみやすくなります。燃やす量の目安は、1時間に乾いた広葉樹で1〜2kgほどです。

夜だけ6時間焚く家なら、1日に乾いた薪を7〜10kg使います。束にすると1〜2束です。

24時間焚く家は、真冬に1日25〜40kg(4〜7束)を使います。長野県の薪販売店も、1日中焚く場合を1日20〜30kgとしています。

真冬の一番寒い時期は、平均より3〜4割多く燃えます。室内には2日分ほどの薪を置ける場所があると安心です。

薪はひと冬に何立米・何束いる?使い方別の目安

夜だけの量を寒冷地の暖房シーズン(11〜3月の約150日)続けると、約1.5トンになります。体積では約3.3立米、軽トラック4〜5台分です。

下の表は、延床35坪の家で計算した目安です。断熱は平成11年基準ほど、乾いた広葉樹の薪を使う前提です。

焚き方温暖地(東京)寒冷地(長野)北海道(札幌)
週末だけ約1.2立米/90束約1.8立米/130束約1.6立米/120束
夜だけ(毎晩6時間)約2.3立米/170束約3.3立米/250束約2.9立米/220束
24時間メイン約7立米/520束約10立米/770束約9立米/680束

気象庁の平年気温から、家から逃げる熱を計算して出した値です。1束は約6kgで換算。結果は±3割の幅で見てください。

北海道が長野より少ないのは、断熱の基準が厳しい家を前提にしているためです。駒ヶ根市の販売店が示す「木造100㎡・夕方〜夜中で240〜360束」とも近い値です。

実際の家庭はひと冬に何立米使っている?

実際の使用量は、長野県の調査が参考になります。2011年に県内の薪ストーブ利用者に聞いた結果、ひと冬の薪の量は平均9.0立米、真ん中の値は8立米でした。

多くの家庭は4〜10立米の範囲で、最も多かったのは6立米です。この調査では、1日12時間以上焚く家が約半数を占めていました。

長く焚く家が多いぶん、表の「夜だけ」より多めに出ています。メイン暖房にするつもりなら、調査の値に近い量を見込むと安全です。

ひと冬の薪代はいくら?

全部を買う場合、乾燥薪は1立米2.5万〜4万円ほどです。夜だけ焚く家(約3立米)なら、ひと冬7.5万〜12万円が目安になります。

ホームセンターの箱売りや束売りは、まとめ買いより割高になりがちです。毎日使うなら、薪販売店や森林組合から立米単位で買う方が安くつきます(薪の入手方法)。

薪1立米は何束・何kg?単位の換算

1m角の枠に積んだ薪
1立米は、1m角の枠にすき間込みで積んだ量です。

薪を買うときの「立米(りゅうべい)」は、1m角の枠にすき間込みで積んだ量のことです。専門的には層積(そうせき=積んだ外形の体積)と呼びます。

束には全国共通の大きさがありません。東京の薪問屋の規格「長さ36cm・胴回り70cm」の束なら、1立米は約70束です。ホームセンターの細い束だと100束を超えます。

重さは、乾いたナラやクヌギで1立米400〜550kgほどです。スギなど針葉樹は230〜350kgと軽くなります。軽トラック1台分は、販売例では約0.7立米・約385kgでした。

1m1m1m層積1㎥(=1立米)すき間ごと測った量すき間を除くと×0.5〜0.7(この記事では0.6)約0.84m実積 約0.6㎥木の部分だけ重さkg乾燥広葉樹400〜550kg針葉樹230〜350kg(層積1㎥あたり)≒ 約70束長さ36cm・胴回り70cmの束1束 ≒ 0.014㎥・約6kg=ひもで縛った1束換算係数:FAO(丸太積み)実積1㎥=層積1.4㎥、国内解説資料(割薪30cm)実積1㎥=層積2.0㎥(1.4〜2.2)
図:薪の単位の関係:束・層積㎥・実積㎥・重さ

束で買うときは、直径と長さを測って体積に直すと比べやすくなります。トン(重さ)で買うときは、含水率も確かめます。伐ったばかりの生木は、重さの半分近くが水だからです。

同じ広さでも薪の量が増える家・減る家の違いは?

焚く時間の次に効くのは、家の断熱と地域の寒さです。たとえば築30年以上で断熱がほぼない家は、表の1.5〜2倍になることがあります。逆に高断熱の家なら半分ほどで足ります。

薪の種類も効きます。スギやヒノキは重さあたりの熱は広葉樹とほぼ同じですが、軽いぶん体積で1.5〜1.8倍必要です。置き場もそのぶん広くなります(薪に向く木の種類)。

見落としやすいのが含水率(がんすいりつ=薪に含まれる水の割合)です。含水率20%の薪は1kgで約4.0kWhの熱を出します。伐ったばかりの生木は約2.2kWhと、ほぼ半分です(薪の乾燥と含水率)。

軽トラックに積んだ薪
軽トラック1台分は、おおよそ0.7〜0.8立米です。

薪の置き場はどれくらいの広さが必要?

広葉樹の薪は、十分に乾くまで1〜2年かかります。そのため「今冬に燃やす分」と「乾かし中の分」で、2年分を置く場所が必要です。

たとえば寒冷地で夜だけ焚く家(年3.3立米)なら、2年分は6.6立米です。高さ1.2mに積むと、薪を並べる面積は約5.5㎡になります。

奥行き40cmの1列に並べると、棚の長さは約14mです。背中合わせの2列にすれば約7mに縮みます。

背中合わせの2列積みにした薪棚。列の間に風の通るすき間がある
2列積みは棚の長さを半分にできます。列の間と壁際にすき間を残します

通路や壁とのすき間も含め、敷地は積む面積の約2倍を見ておきます。家の外壁にぴったり付けて積むと、乾きにくくシロアリも寄りやすくなります。棚の作り方は薪棚の作り方で解説しています。

初めての冬までにやること

  1. 週末だけ・夜だけ・24時間のどれで焚くかを決める。
  2. 表から、自分の地域と使い方に近い量を選ぶ。
  3. 断熱や薪の種類に合わせて、量を増減する。
  4. 2年分を積める場所を測って確保する。
  5. 春のうちに次の冬の薪を手配する(薪の入手方法)。
  6. 1年目は毎月の使用量を記録し、翌年の計画に使う。

よくある質問

薪ストーブは1日に何束の薪を使いますか?
夜だけ6時間焚く家なら、乾いた薪7〜10kg、1〜2束ほどです。24時間焚くと真冬は1日25〜40kg、4〜7束になります。束の大きさは店で違うので、重さで考えると比べやすくなります。
薪1立米は何束ですか?
長さ36cm・胴回り70cmの束なら約70束です。束の大きさは店で違い、細い束だと100束を超えます。直径と長さを測って比べるのが確実です。
薪は何年分ストックすればいいですか?
2年分が目安です。広葉樹の薪は乾くまで1〜2年かかるため、今冬に燃やす分と乾かし中の分を並べて置く必要があります。
ひと冬の薪代はいくらですか?
乾燥薪を1立米2.5万〜4万円で買うと、夜だけ焚く家(約3立米)で7.5万〜12万円ほどです。束売りはまとめ買いより割高になりがちです。
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あわせて読みたい

出典・参考資料

  1. Wood Fuels Handbook(FAO, Krajnc 2015)
  2. 令和3年度 特用林産物(薪)に関する情報の収集・分析・提供 報告書(日本特用林産振興会)
  3. 樹種別の気乾密度の値の例(木材工業ハンドブック改訂4版より、北海道)
  4. 過去の気象データ 平年値(長野・東京・札幌)(気象庁)
  5. 平成11年基準 省エネルギー対策等級(Q値基準値の一覧)
  6. 薪の種類と入手方法(一般社団法人 日本暖炉ストーブ協会)
  7. Burning wood: seasoning guidance(DEFRA)
  8. ワンシーズンで使う薪の量(九州薪・木質ペレット活用協議会)
  9. 薪の使用量 1シーズンに使用する薪の平均的な量(薪の松尾)
  10. 薪ストーブ利用実態調査結果(長野県環境保全研究所・長野県林務部、2011年)
  11. 薪ストーブの薪代はいくら?1カ月あたりの目安や入手方法をチェック(BE-PAL)

価格・料金・制度は2026年10月13日時点で編集部が確認した目安です。設置の可否や離隔距離は、必ずメーカーの施工説明書と所轄の消防署で確認してください。