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薪ストーブで料理するコツ|天板の温度と火加減、炉内調理・焼き芋・オーブン

薪ストーブ図鑑 編集部2026年10月13日 更新約7分で読めます
天板で煮込み鍋とやかんを温める薪ストーブ
天板の熱い場所と端を使い分けると、沸騰・煮込み・保温を同時にこなせます。
結論
  • 薪ストーブで料理できる場所は、天板・炉内・オーブン室(付いている機種のみ)の3か所です。
  • 天板はおおむね150〜250℃で煮込み、250℃以上で焼き物ができます。火加減は鍋を置く場所で変えます。
  • 炉内は、炎が落ち着いた熾火(おきび=赤く光る炭)の時間に使います。揚げ物はしません。

薪ストーブでどんな料理が作れる?場所ごとの向き不向き

天板に置いた鋳鉄スキレット、ホーロー鍋、やかんと温度計
天板は煮込みと保温の場所。中央なら焼き物もできます。

作れる料理は、使う場所で決まります。

  • 天板:シチュー・おでん・ポトフなどの煮込み、お湯、ステーキや目玉焼き。
  • 炉内:焼き芋、ホイル焼き、ピザ。
  • オーブン室:パン、グラタン、ローストチキン。

いちばん気軽なのは天板です。暖房しながら鍋を置いておくだけで、夕方から夜まで煮込めます。炉内は炎が強すぎるので、熾火になるまで待つ必要があります。そのぶん部屋が冷えやすい点は覚えておきましょう。

薪ストーブの天板は何℃?火加減の調整のしかた

奥(煙突側)煙突の付け根焼く・炒める250〜350℃煮込み・沸騰150〜250℃保温 〜150℃保温沸いたら端へずらす=弱火手前保温煮込み焼き注意050100150200250300350400℃石張り 約200℃鋳物 約250℃鋼板 約300℃素材別の巡航温度350℃〜:燃えすぎ注意(鋳物は340℃超を続けない)※天板中央を温度計で測った目安。機種・運転で変わる
図:天板の温度帯と使い分け

天板につまみはありません。火加減は鍋を置く場所で変えます。炎の真上や煙突の付け根が一番熱く、手前や端ほど温度が下がります。英国のメーカーESSEの天板では、熱い区画が270℃以上、ぬるい区画が190℃以上でした。同じ天板でも80℃ほど違います。

  1. 天板に温度計を置き、ふだんの温度を知る。
  2. 鍋を熱い中央に置いて沸かす。
  3. 沸いたら、鍋を端へずらして煮込む。
  4. まだ強ければ、鍋の下に五徳(トリベット=鍋を浮かせる台)をはさむ。

たとえばポトフなら、中央で30〜40分かけて沸かします。そのあと端へ移してふたをし、2時間ほど煮込めばできあがりです。温度計の選び方はストーブ温度計の見方へ。

天板が低温の機種では、焼き物は難しくなります。この図鑑で天板調理に向くと確認できたのは、526機種中154機種です。天板調理に向く機種を一覧で見る

薪ストーブ料理に向く鍋は?ホーロー鍋・ダッチオーブンの注意

天板の端で五徳に載せたホーロー鍋
ホーロー鍋は、天板の端や五徳の上で使います。

おすすめは、底が平らで厚い鋳鉄の鍋です。厚い鍋は、天板の温度ムラをならしてくれます。薄い鍋は、底だけ焦げやすくなります。

ホーロー鍋(=鉄にガラス質を焼き付けた鍋)は注意が要ります。ル・クルーゼは、焚き火など火力の強い熱源はホーローを傷めるおそれがあるとしています。熱源から離し、必ず水分のある食材を入れて使います。

樹脂のつまみが付いた鍋は、オーブンで使える上限が200〜250℃ほどです。天板は300℃を超えることもあるので、炉内やオーブン室には入れません。

鍋ごとの向き不向きをまとめると次のとおりです。

鍋向く料理注意
鋳鉄鍋・スキレット焼き物・煮込み使った後は乾かして油を塗る
ホーロー鍋トマト煮・長い煮込み空焚きしない。端か五徳の上で
ダッチオーブン炉内の蒸し焼き・ロースト重く、持ち手も熱くなる
土鍋煮込み・ご飯底を拭いてから低い場所に置く

天板の素材による違いは鋳物と鋼板の比較で扱っています。

炉内で料理するときの手順は?ピザやホイル焼き

熾火の上の五徳に置いたホイル包み
五徳で熾火から少し浮かせると焦げにくくなります。

炉内は天板よりずっと熱く、上下左右から熱が当たります。天板より短い時間で、こまめに様子を見ます。

  1. 炎が落ち着き、熾火が床に広がるまで待つ。薪は足さない。
  2. 熾火を奥か左右に寄せ、手前に五徳を置く。
  3. 耐熱手袋をして、五徳の上に鍋やホイル包みを置く。
  4. 途中で向きを変え、奥と手前の焼きムラをなくす。
  5. 取り出したら、空気を開けてふだんの運転に戻す。

ホイルは2〜3重にし、包み目を上にします。焼き芋は丸ごと包み、途中で転がします。ピザは、ピザストーンを熾火の上の五徳で温めてから焼きます。焼いた後の火の戻し方は空気調整のコツへ。

炉内でも天板でも、油をたっぷり使う揚げ物はしないでください。油に火が付くと炉からあふれ、消すのも困難です。小さな子どもがいる家は子どもとペットを守るも確認してください。

薪ストーブで焼き芋は何分?天板と炉内の焼き方

焼き芋は、薪ストーブ料理で特に人気のメニューです。洗ったさつまいもをアルミホイルで包み、天板か炉内で焼きます。しっとり仕上げたいときは、ホイルの内側にキッチンペーパーを巻きます。

天板なら、よく焚いて250℃前後になった場所に置きます。10分ほどごとに転がし、1時間ほどで柔らかくなります。甘い香りが出てきたら、焼き上がりが近い合図です。

炉内は、強い熾火に入れると表面が焦げ、中が生のまま残りがちです。熾火が弱まってきたころに入れるのがコツです。200℃のオーブンを基準にした目安では、Mサイズ(180〜230g)で70〜90分ほどかかります。

焼き上がりは、竹串が通るだけでは早いことがあります。トングで軽く握り、少しつぶれるくらいを目安にします。

オーブン付きの薪ストーブなら何が違う?

オーブン付き薪ストーブで焼いたパンを取り出す手元
炎に近い側が熱いので、途中で前後を入れ替えます。

オーブン室は燃焼室とは別の箱なので、暖房を続けながらパンやグラタンを焼けます。この図鑑では61機種がオーブン付きです。オーブン付きの機種を一覧で見る

Nectre社の取扱説明書では、オーブンを使うときは煙の通り道を切り替えるダンパーを閉じます。そして小さめの薪で勢いのある炎を保ちます。温度はオーブン用の温度計を棚に置いて実測し、焼き時間の半分で前後を入れ替えます。

薪ストーブで料理する前のチェックリスト

  • 天板に温度計を置いた。
  • 厚手の鍋と五徳、耐熱手袋を用意した。
  • 鍋は8分目までにし、沸いたら端へずらす。
  • 焼き物のために、天板が340℃を超える運転を続けない(Vermont Castings)。
  • こぼしたら、天板が温かいうちに乾いた布で拭く。
  • 鍋ややかんは、子どもの手が届かない位置に置いた。

よくある質問

薪ストーブで焼き芋は何分かかりますか?
天板の250℃前後の場所なら、10分ほどごとに転がして1時間ほどが目安です。炉内は熾火が弱まってから入れます。芋の太さで時間が変わるので、トングで握って少しつぶれるかで確かめます。
薪ストーブでご飯は炊けますか?
炊けます。厚手の鋳鉄鍋か土鍋を天板の熱い場所で沸かし、端へ移して10〜15分加熱し、下ろして10分蒸らします。天板が低い機種は先にお湯を沸かすと早くなります。
天板にやかんを置きっぱなしにしてもいいですか?
よくある使い方ですが、空焚きにならないよう水の量をこまめに見てください。小さな子どもがいる家では熱湯の事故が報告されています。倒れない位置に置くか、起きている間は置かないのが安全です。
天板の温度が低い機種はどうすればいいですか?
熾火の時間に炉内で調理するか、煮込みや保温に絞って使うのが現実的です。これから選ぶなら、天板が炎に直接あぶられる構造か、オーブン付きの機種を候補にしてください。
図鑑で、実際のストーブを比べる526機種を見る

あわせて読みたい

出典・参考資料

  1. Oven and hob temperature guide(ESSE)
  2. Nectre Bakers Oven Operating Instructions Rev.C(Nectre Fireplaces)
  3. Encore FlexBurn Installation & Operating Manual(Vermont Castings)
  4. よくあるご質問(製品について)(ル・クルーゼ ジャポン)
  5. Vol.641 油断大敵! 暖房器具によるやけどにご注意ください(消費者庁)
  6. Stove top thermometer instructions(Condar)
  7. 薪ストーブと料理(エープラス)
  8. ソープストーン製の薪ストーブの天板で、お湯が湧いたり料理ができるか(かわはら薪ストーブ本舗ブログ)
  9. 天板の温度が高くなる鋼板製の薪ストーブでお好み焼き(かわはら薪ストーブ本舗ブログ)
  10. 薪ストーブで美味しい焼き芋を作るコツ(かわはら薪ストーブ本舗ブログ)
  11. 薪ストーブで焼き芋の作り方紹介!時間や温度・アルミホイルのあるなしについて(aki-44)

価格・料金・制度は2026年10月13日時点で編集部が確認した目安です。設置の可否や離隔距離は、必ずメーカーの施工説明書と所轄の消防署で確認してください。